僕にとって今、音楽は気楽に向き合うことのできない存在です。
音楽があるから、僕は今まで生きてこれた。
音楽に生かされてきた。
この表現が、オーバーに感じるかもしれませんが、僕にとっては本当のことです。
どんなに苦しくなったときも、音楽が僕に息をさせてくれた。
揺るぎない存在で、ずっと僕の側にいて、寄り添ってくれた。
音楽があったから、音楽が僕の側にいてくれたから、
どんなに深い孤独を感じても、僕は生きてこれたし、
現に今、僕はここにいて、
なんとか今日も息をして、
生き延びることができている。
音楽が鳴っていたから、
それこそが、僕のLifeline(生命線)であって、
それ以外には、
きっと、あり得ないのです。
僕の中の異物感や、違和感、そういったものを、
取り除くことはできないけれど、
寧ろ、それを抱えたまま生きていくことを、
音楽だけが肯定してくれました。
感じたくもないのに、感じてしまう得体の知れない感情を、
いつも優しく包み込んでくれるのは、音楽だけだったんです。
音楽の温もりが、身近な人や、
何処の誰よりも、温かく優しく感じて、
僕は常にそれを渇望していて、
僕はその世界に逃げ込もうと、
その世界を自分のものにしようと、
とにかく必死だったんです。
僕は、音楽を通して答えを探したり、この世界を理解しようとしたり、
この世界の数々の不条理を、受け入れようと、
いつも試みていたんです。
でも、それも上手くいかない時がほとんどでした。
僕は常に、自分自身を疑っていました。
音楽の前で、僕は無力感さえ感じるようになって、
相反する感情が、
二重の苦しみを生んでいました。
好きなものを、嫌いになってしまうことほど、
悲しくて、虚しくて、悔しくて、
救いのないことは、この世に存在しないと、
僕は今も、本気で、そう思っています。
僕は、自分自身の心を知る為に、
とにかく、インターネットで、調べまくっていました。
余計な情報を蓄えすぎて、いつも頭はパンクしていました。
時代は移り変わり、僕の居場所はインターネットからも、
奪われてしまいました。
インターネットは、
今は誰もがいるけど、誰もいなくなった、見せかけの美しさだけでできた、悪夢のように思えました。
あくまで、僕にとっては、です。
他の人がどんなふうに感じているかはわかりません。
僕は現実に目を向けようとしましたが、それもなかなか思い通りにいかなくて、
「昔の方が良かった」なんて、簡単に言うことはできなくなって、
僕の中で、出口が次々に閉ざされていくように感じて、
そんな日々が意味もなく、当てもなくずっと続いて、
全て色褪せてしまって、気が遠くなって、
「きっと僕の好きなものも、あの人の方が僕よりもちゃんと感じ取って、あの人は全て自分のものにして、全てあの人に吸い取られて、奪い取られてしまうんだろうな」
そんな無力感に押し潰されて、
僕はずっと、身動きが取れず、
忙しなく動き続けていたようで、
同じ場所に留まり続けていたのは、
きっと僕の方だったんだと、
今となっては思います。
僕はずっと待ち続けていました。
いつまで待てばいいのかも、わからないけれど、
待つことしか、選択肢がないことだって、
人生にはたくさんあるような気がします。
今はまだ先が見えないです。
これでいいのかどうか、
正しいのか、間違っているのか、
右も左も前も後も、
とにかく今は何もわからなくて、
僕は日々、混乱の中過ごしています。
それでも、
音楽は僕にとって「祈り」であり、
「祝福」であり、
それ自体であり、
それを越えることができるのは、
僕が、僕であることができるのは、
音楽以外に考えられないです。
絶対に、僕の中で、鳴り止むことはないのです。
前置きが長すぎて、すみません。
これは僕が、僕自身の音楽のルーツを探るプレイリストです。
一曲一曲について解説していると、おそらくキリがないので、
今回は「散文+プレイリスト」という形にしました。
熱くなりすぎてしまって、ごめんなさい。
でも今の僕にとって、こういうことが必要なのは確かです。
僕はやっとそれに気付くことができました。
少しずつでも、前進する為に。
ここからなんとか這い上がる為に。
かん (火曜日, 04 2月 2025 14:10)
>>玲依(れい)さん
こちらこそコメントありがとうございます!
そう言ってもらえて嬉しいです。
このプレイリストと散文、ギャラリーを作ったときはかなりメンタルに余裕がない状態だったので、そういった自分の感情が反映された結果オーバーな表現が多くなり過ぎたかな、と正直かなり気にしていた部分がありました。
ですが、玲依さんのように音楽に対して同じように思っている方がいて、実際にこうして遡って僕のギャラリーを見てくださって、コメントを残してくれたことが僕は本当に嬉しいです。
僕の場合、精神的に余裕がない状態が長く続くと、いくら自分自身の内面や心のうちを探っても、答えが出ないばかりか余計にそれをすることで混乱してしまうことが多いんです。
そういった時に、僕は音楽に救いを求めます。
音楽は個人の体験が強く反映されている(僕の聴くものは特にそういった傾向が強い)ので、そういうものに触れることによって、「こんなふうに感じて生きているのは自分だけではなかったんだ」と、ふと感じることのできる瞬間が訪れたりします。
僕の精神的な苦しみの殆どは孤独からくるものなので、僕は例えその場しのぎであったとしても、孤独を癒すために音楽を聴いているところがあります。
それを続けることで、なんとか息をして、その瞬間を延命していくことができる。
僕が今までこうしてなんとか生きてこれたのも音楽の存在があったからです。
そう考えると、やはり僕にとって、音楽は「生きていくことそのもの」としか言いようがないです。
最近アットネストにも音楽が好きな人が増えてきた感じがあるので、僕としてもなんかすごく嬉しいです!
自分の好きな音楽を誰かに共有したり、他の人が好きな音楽を聴いたりすることって、普通に会話をすることよりも、ある種感覚的な部分で相手のことを理解することだと感じたりもします。
もちろん、言葉での会話を否定しているわけではないのですが、生きていればそれ自体に疲れてしまうことって沢山あると思うんですよね。
そういう意味では、音楽ってすごく非言語コミュニケーション的な役割も果たしているんだな、と感じたりもしました。
玲依さんのプレイリスト、すごく楽しみにしています!
コメントをくださって、ギャラリーを見てくださってありがとうございました。
玲依(れい) (金曜日, 31 1月 2025)
プレイリストのシェア、ありがとうございます。
一つ一つの散文がとても心に刺さりました。
大袈裟ではなく、音楽に対して私も同じことを思っているからです。
私もかんさんに触発された形にはなりますがプレイリスト、挙げさせてもらいますね。
かん (土曜日, 26 10月 2024 23:39)
>>でぃえごさん
でぃえごさんの言葉、一つ一つが刺さります。心に沁みます。
本当にありがとうございます。
「世界の見え方の変化」「一見すると小さな変化が積み重なることで、最終的に人生が変わっていく」
僕自身がこれから、今この状況から這い上がる為に、一番大切なことが、このことだと、ここに書かれていることだと思いました。
近頃、メンタルの調子が大きく崩れてしまっていたので、返事が遅くなってしまいました。
コメントしてくださったのは気付いていて、早く返そうと思っていたけど、この散文とプレイリストには思い入れがあり、焦らずに、きちんとした言葉で伝えたかったので、少し時間を置いて返信させてもらいました。
今は外に出るのも、きつい状況で、今まで簡単にできたことが急にできなくなってしまったりして、かなり自己嫌悪に陥っていますが、それでも音楽の持つ内なるエネルギーや力を信じて、生きています。
今はこのプレイリストの最後の曲、Tonight Alive - Wasting Awayを聴きながら、この文章を書いています。
この曲は夢を追うことへの諦めについての曲だと、ネットにはそんな解釈が書かれていましたが、僕は逆だと思っています。
この曲のサビで、And so the sky becomes a dream (そして空は夢になる) And so the sky it watched my dreams (そして空は私の夢を見ていた) という歌詞があります。
歌詞に描かれている、眼に映る空はまるで鏡のようで、自分自身の夢についてのメタファーだと思います。
本当は待っているのではなく、この曲の主人公は、夢に追われているのだと感じます。
夢に追われて、もしかしたらその夢の重さに耐えきれなくて、押しつぶされそうになっているのかもしれない。
この曲のMVで、後半急に白黒で撮られていた映像がカラーになることは、すごく僕にとって意味深なことです。
僕がこの曲をこのプレイリストの最後に、追加したことも今となっては、すごく感慨深いです。
今までの人生で色褪せていた世界や景色が、夢や好きなことを持つことによって、そしてそれが現実になっていく瞬間に伴って、急に鮮明に輝きを放って、自分自身の眼の前に映し出されることへのメタファーのようにも感じます。
このことは、でぃえごさんがここに書いてくださったことにもつながると思います。
最終的に、「再び前を向いて立ち上がるだけの活力」を、音楽は、夢は、好きなことは、趣味は、僕自身に絶対に与えてくれると信じています。
また気が向いたら、ギャラリーに新しいプレイリストを上げたいと思っています。
もしよかったら、また楽しんでいただけたら幸いです。
でぃえご (金曜日, 18 10月 2024 21:20)
「音楽に生かされてきた」というのは誇張ではなく本当にあり得る話だと思います。自分語りで恐縮ですが、かつてどうしようもなく腐っていた時、僕に再び前を向いて立ち上がるだけの活力を与えてくれたのはアニメやゲーム、そしてかんさんと同じく音楽でした。それらは今でも僕のかけがえのない趣味であり、それらとの出会いがなければ今の自分は存在し得ないと断言できます。
一つの娯楽や芸術作品ですぐに人生が変わるということはそうそうないかもしれません。でも、少し気分が変わったり、もっといえば自分の世界の見え方に何らかの変化が生まれることはあるかもしれない。そうした一見すると小さな変化が積み重なることで最終的には人生が変わっていくんだと思います。
そういう意味では自分も音楽に人生を救われた1人かもしれません。熱いプレイリストと散文ありがとうございます!