アニメやゲームが好きな僕は日ごろから色々なアニソンやゲーム音楽をとっかえひっかえして聴くのですが、先日かんさんが共有してくれたギャラリー「Music Bless You!」に触発され、頭の中をリフレッシュして気分を切り替えたいときや、人生において重要な決断を前にしたとき、あるいは勇気を出したいとき、どんな音楽を聴くだろうかということ改めて見つめなおしてみました。そうして僕の人生の友ともいうべき曲を10曲に絞ってみたのでよかったら聴いてみてください(10個に絞るのはなかなか心苦しかった…)。プレイリストというよりは今の自分にとって大切な曲の中から10個を選んで並べただけのものですが。
1:HAMMER TO FALL(QUEEN)
QUEENの楽曲。映画「ボヘミアン・ラプソディ」の終盤、ライブ・エイドのシーンでも使われている楽曲なので、知っている人も多いかも。独特かつ抽象的な表現が多いため和訳が難しく、ネット上の有志の和訳を漁っても人によって内容のばらつきが激しいが、歌詞を簡単に要約して一言でまとめると「祈ったところで救われることはない」というなかなかにきつい内容。歌詞の節々から反核のメッセージが示唆されているので、「救いを求めて祈っているうちに終わりの時が来てしまった(だからそんなことしている暇があるなら行動するべきだったんだ)」ということなのだろう。ただ、僕は別にこの曲を殊更に政治的なメッセージ性を宿した曲としてとらえているわけではない。この曲を聴いていると、ブライアン・メイの歌詞とフレディ・マーキュリーの力強い歌声で皮肉交じりに「嘆いているだけ、待っているだけでは報われることはないぞ」と喝破されている気がする。癖の強い曲で、劇薬ではあるけど同時に僕のやる気も出させてくれる曲。一応和訳してくれているサイトのリンクも載せておくのでよければどうぞ。
(和訳サイトURL)
https://note.com/kirasukenote/n/n9169392f1269
2:唯一人(アニメ「ピンポン」主題歌 / 爆弾ジョニー)
以前「座右の銘」のテーマでも紹介したが、この曲はアニメ「ピンポン」の主題歌。このアニメを当時オンタイムで視聴していたのだが、当時の僕は人生に行き詰っている真っ只中だった。冒頭の歌詞の「新しい時代が来たのに、煮詰まって抜け出せない。この道が真っ直ぐすぎて逃げれもしない」、「選ぶにも道がなくて迷走中。何がしたいかひとり分からなくて妄想中。」という歌詞に、「あれ、これもしかして俺のこと言ってる?」と錯覚してしまうほどに感情移入した。歌詞の中にある「君にしかできないことなんてないかもしれないけど、何もしないまま消えていくのかい?」という問いかけは「自分にしかできないことをやらなければ生きている意味がない。」と考えていた当時の僕を突き放すものであったが、同時に自分の中の固定観念の存在に気づき、殻を破るきっかけを与えてくれたのだと今になって感じる。
3:My Way(Def Tech)
この曲はとても有名な曲で、世代によっては懐メロとして認知している人もいるかも。でも僕がこの曲を知ったのは実は割と最近(Def Techの存在と、「My Way」という代表曲があることは前から知ってはいた)。人生において重要な局面に立っていた時に、偶然「THE FIRST TAKE」でDef Techがこの曲を歌っているのを聴き、衝撃を受けた。「あなたを愛してくれる人、大切に思ってくれる味方はそばにいるはず。でも、自分の人生で大切な決断をするときに、決めるのはあなた一人。だから今はとにかくMy Way(自分の道)を往け。」というメッセージがこの曲には込められていると思う。当時の僕はリフレッシュの時に、この曲を欠かさず聴いていた。この曲の助けもあって、今の僕は以前よりも少なからず前へ進むことができたと思う。
(和訳サイトURL)
https://note.com/jyounetsuka/n/n87d430932d0c
4:I See Fire(映画「ホビット 竜に奪われた王国」主題歌 / Ed Sheeran)
「ロード・オブ・ザ・リング」の外伝作品「ホビット」の第2作「竜に奪われた王国」の主題歌。エド・シーランの楽曲。僕は原作小説の「指輪物語」も含めて「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズが大好きで、この映画も当然映画館まで見に行った。映画も勿論最高に面白いしおすすめなのだが、この主題歌も本当に素晴らしい。まるで吟遊詩人が歌うサーガ(英雄譚)を聴いているかのような気分になる。歌詞もめちゃくちゃカッコよくて、落ち着いた曲調にもかかわらず、いまだに厨二病の後遺症を引きずる僕のストライクゾーンを思いっきり殴りつけてくる感覚がたまらない。寝付けない夜に部屋を暗くしてこの曲を聴くとすごく雰囲気が出るのでよくやっている。歌詞がエモすぎて余計眠れなくなるけど笑。そこまで難しい言い回しや単語も多くないので、わかる人には聴きながら曲の歌詞がわかるかもしれないが、この曲もいくつかのサイトで和訳してくれている人がいる。個人的に以下のサイトの和訳が一番カッコよくてエモい。よければ曲を聴きながら見てみてほしい。
(和訳サイトURL)
https://iroiroiro.hatenablog.jp/entry/2019/04/03/224813
5:Beautiful World(映画「エヴァンゲリオン新劇場版:序」主題歌 / 宇多田ヒカル)
世間一般的にエヴァと言えば「残酷な天使のテーゼ」だと思う。僕も勿論「残酷な天使のテーゼ」は大好きだが、世代的に初めてエヴァに触れたのは「新劇場版:序」だったので、個人的には「Beautiful World」に強い思い入れがある。さすがは宇多田ヒカルと言わざるを得ない曲で、未だにコンスタントに聴いている曲。エヴァは色々と難しい作品で、ニワカもいいとこの僕はこの曲とエヴァの内容について考察することはできないからあまり深く語れないのだが、とにかく素晴らしい曲(語彙力)。上手く言えないがどこか仄暗さと透明感を感じる曲で、前述の「I See Fire」と同様に夜に部屋を暗くしてよく聴いている。公式からYouTubeに上がっているのは2024年のリミックス版のみなのだが、できればオリジナル版を聴いてほしいところ。
6:Days(アニメ「交響詩篇エウレカセブン」主題歌 / FLOW)
15~16の頃、ドロップアウトして失意のどん底にいた僕はしばらく半ば引きこもり状態になっていた時期があったのだが、その際にたまたまレンタルビデオ屋で借りてきたエウレカセブンに夢中になった。それが僕とアニメという世界の出会いだった。なのでこの曲には非常に強い思い入れがある。実は単純に楽曲としてエウレカの主題歌で一番好きなのは、第4クール主題歌の「sakura」なのだが、やはりエウレカを見始めて一番最初に聞く曲は「Days」なので、思い入れという点ではこちらが勝る。僕はエウレカセブンを「大人になり切れない大人と、大人になりたい子供」の物語だと思っていて、それを踏まえてこの曲を聴くとなんとも言えない寂寞を感じる。その痛々しくもどこか心が澄み渡るような感覚がクセになり、未だにコンスタントに聴き続けている曲。
7:ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~(映画「機動戦士ガンダム F91」主題歌 / 森口博子)
ガンダムの劇場作品の主題歌。戦火に翻弄され、平和を祈りつつも、大切な人との再会を果たすために力強く生きる女性の心情を歌った曲なのだが、それを表現する若かりし森口博子さんの澄んでいながらも力強さがある歌声が僕に前を向くだけの活力を与えてくれる。まさに力を与えてくれる一曲。それにしても、今となっては森口さんはアイドルだった愉快なタレントさんみたいな感じだが、かつては凄い歌手だった(今もそうだけど)のだなぁと実感する。Zガンダムの主題歌「水の星へ愛をこめて」の素晴らしさも相まって、森口さんはガノタにとっては特別な存在。
8:My Soul, Your Beats!(アニメ「Angel Beats」主題歌 / Lia)
「Angel Beats」の主題歌。2010年代のアニソンを代表する1曲だと勝手に思っている。というかこの曲以上に美しいアニソンを少なくとも僕は知らない(同じLiaさんの「鳥の詩」とかもすごく好きだけど)。とにかく澄み渡った歌声と、晴天の中、誰もいない教室を思わせるような歌詞とメロディーが僕の心の中の不純物を洗い流してまっさらな状態にリフレッシュしてくれる。出会った時から今に至るまで僕の生活に必要不可欠な曲で、リフレッシュの必需品。
9:God Knows(アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」挿入歌 / 涼宮ハルヒ(CV:平野 綾))
非常に有名な曲なので知っている人もいるかもしれない。ハルヒの挿入歌。正直僕はハルヒは世代的に通っていない(僕がアニメに出会ったころにはもう放送が終了していた。初めてちゃんと見たのは再放送の時)ので、あまり多くを語ることができないのだが、初めてこの曲を聞いたとき、粗削りでありながらも力強い歌声とメロディー、不安の中に希望を見出すような歌詞に魅了された。以降。僕の「人生の友」プレイリストの欠かせない一員。
10:Shelter from the Storm(Bob Dylan)
ボブ・ディランはノーベル文学賞をとるだけあって、曲の意味を理解するのがとても難しい。でも、たとえ作者自身の意図とは異なっていても、自分なりに解釈して、曲から前を向くだけのパワーを得られるならそれでよいのだと思う。大げさかもしれないが、このプレイリストやこの曲が、たとえ一時でもあなたにとっての"Shelter from the Storm"(嵐からの隠れ家)になってくれますように。
(和訳サイトURL)
https://note.com/ngoakr/n/n081a9a02f8a0
【おまけといっては何ですが】
上述した10曲の説明のなかで軽く言及した別の曲についてもすごくイイ曲なので軽く説明とYouTubeのリンクをば
「残酷な天使のテーゼ」(アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」主題歌 / 高橋洋子)
URL:https://music.youtube.com/watch?v=o6wtDPVkKqI
この曲に関しては説明不要でしょう笑。言うまでもなく神曲。
「sakura」(アニメ「交響詩篇エウレカセブン」主題歌 / ニルギリス)
URL:https://music.youtube.com/watch?v=-VZjNpstO1o
エウレカの第4クール、物語終盤の主題歌。この曲を聴くだけでこみ上げてくるものがある。
「水の星へ愛をこめて」(アニメ「機動戦士Zガンダム」主題歌 / 森口博子)
URL:https://music.youtube.com/watch?v=DH3Ywt7mQa4
僕は森口さんのガンダム主題歌の中では「ETERNAL WIND」が一番好きなのだが、世間的にはこちらの「水の星」の方が多分有名。作曲をかのニール・セダカが手がけている。いつだかにNHKの番組の企画でガンダム主題歌の人気投票が行われた際には見事1位に選ばれていた。
「鳥の詩」(ゲーム・アニメ「AIR」主題歌 / Lia)
URL:https://music.youtube.com/watch?v=NtJnix-9niI
Liaさんと言えばこちらも捨てがたい。2000年代初頭のアニソンシーンで非常に高い評価を受けた曲。「知らない」という人は「My Soul Your Beats!」と一緒に聴いてみてほしい。
【まとめ】
いかがだったでしょうか。いずれも思い入れのある曲なのでついつい紹介文に自分語りや熱が入ってしまい、長文になってしましました。もしよければ皆さんの感想なども聞けると嬉しいですし、皆さんの人生の友ともいうべき音楽があれば、ぜひぜひコメント欄等で教えてほしいです!
でぃえご (月曜日, 18 11月 2024 15:47)
>>かんさん
僕はニワカですが、QUEENの楽曲は好きですし、おすすめです。「Don't Stop Me Now」も良いですよね。それ以外の有名どころだと個人的には、
「Killer Queen」
「Another One Bites the Dust」←特に好き
「Under Pressure」
「I Want to Break Free」
「The Show Must Go on」
辺りがお気に入りです。良ければ是非。
音楽を作っているというのは本当に凄いですね!自分は飽くまで聴く専で、曲を作るどころか楽器を演奏することすらしていないので、それだけでも尊敬します!
「交響詩篇エウレカセブン」は個人的に大好きな作品ですし、是非おすすめしたいのですが…、とにかく話数が多い + ストーリーが難解 + 中盤入った辺りから終盤まで鬱展開(精神的にきつい展開)多めで見ているのが辛くなってくる(面白いけど)等、色んな意味で重い作品なので、自己責任でお楽しみください笑
かん (金曜日, 15 11月 2024 11:59)
僕のギャラリーに触発されてこのプレイリストを作った、と書いてくださって、本当に嬉しいです!
ありがとうございます。
Queen、僕はDon't Stop Me Nowが大好きだったのですが、この曲もいいですね。
ハードロック系の音楽を自分の中で再評価し始めていたところだったので、Bon Joviとか、日本だとBlizardやEarthshakerといったバンドを少し前に聞いていたのですが、Queenももっと色々掘って聞いてみたくなりました。
歌詞に突き放されたように感じるけど、同時に奮い立たされたり、煽られたりする感じってめちゃくちゃわかります。
救いを求めて聞いているのに、火に油を注ぐような感じになってしまったり、聞いてしまったことで余計に感情がぐちゃぐちゃになってしまったりすることが、僕も何度も経験があるので、すごく自分と照らし合わせながら読んでいました。
ただ僕の中では、そういう感情的なプロセスも、無駄になったとは全く思っていなくて、そのどうしようもないやりきれなさみたいなのが、自分の根底にある信念や精神性、もっと言うと生き様みたいなものを形作っているようにも思っています。
私事で申し訳ないのですが、最近僕はやっと自分が長い間目標としていた、音楽制作に少しずつですが取り組めるようになり、自分が表現したいもの、形にしたいものがやっと明確になってきた感じがあって、ここに辿り着くまで、散々苦しんで踠いてきたことは無駄ではなかったんだな、とやっと思えるようになってきました。
アニメは僕はすごく興味があるのですが、昔からすごく集中力が低いので少しずつしか見れなかったりするんですよね。
「交響詩篇エウレカセブン」はすごく気になってます。
エピソード数がめちゃくちゃ多いので、すぐに見れる感じではないですがいつか必ず通して見てみたいなと思っていますね。
「ピンポン」とかは近々見てみたいです。
僕は熱の入った文章や、その人個人の人間性が強く投影された文章や文体が大好きなので、でぃえごさんの書くものにもめちゃくちゃそういったものを強く感じて、なんというか胸が熱くなります。
僕は音楽や映画、アニメとか小説とか、全てのものにそういったものを求めているので、でぃえごさんと共鳴する部分があるんだと思います。
熱いプレイリストと文章ありがとうございました!
また僕も、近々ギャラリーを更新するかもしれないので、よかったら覗いてもらえると嬉しいです。
でぃえご (水曜日, 13 11月 2024 14:38)
>>スタッフ吉野さん
以前youtubeで外国の方と一緒にMy Wayを聞いてみると言う企画の動画を見たことがあり、その中でメインの日本人の方が、My Wayを聴くと、学生時代に家の近くの海が見える坂を自転車で駆け降りて行ったときの風景が浮かんできてエモいんだよね!」みたいなことを言っていました。それと同じような感じでしょうか?自分は海辺の街に住んでいたことがないのでそんな青春時代がすごく羨ましいです!いいなぁ…。
>>れいちぇるさん
自分は本文にも書いた通り、ハルヒには比較的最近(といっても何年前だ?もう覚えてないや笑)出会ったので「God Knows…」に関しては、純粋に良い曲だなと言う感覚で選びました。一方で、エウレカの「Days」に関してはおっしゃる通りで、エウレカは僕が最初にアニメに触れたときの作品だったので思い出補正が非常に強いです。なんというかこう、「Days」を聴いているとアニメの内容だけでなく、あの頃自分が置かれていた状況や、感じていたことがスッと心の中に甦ってくるんですよね。思い返すことの中には必ずしも良いことばかりではなく、むしろ当時の僕は色々あったので悪い(?)思い出とかも結構あったりしますが、そういった清濁を併せ飲んだノスタルジーが恋しくなって定期的に聴きたくなります。
因みに「螢」、今回コメントを頂いて聴いてみたのですが、そういえばこの曲、中学の時に友達がよくカラオケで歌っていたなぁと思い出し、めちゃくちゃ懐かしい気分になりました。しかも曲自体は2006年のものなんですね!当時僕はまだ小学生だったので、結構前でびっくりです!思えば中学時代、僕の周りではBUMP OF CHICKENとRADWIMPSがカリスマ的な人気を誇っていました。いやぁ懐かしい。僕の中でRADWIMPSといえば「前前前世」とか、割と新しい曲のイメージが強かったのですが、改めて考えると長いこと活躍を続けているんだなぁと勝手にしみじみとした気分になってきました。
れいちぇる (月曜日, 11 11月 2024 09:59)
全体的に懐かしさを感じる曲たちで楽しく聴きました。
エウレカ、ハルヒなど、ほんと懐かしい・・曲を聴くとその時の自分の感覚が蘇りますね。
人生の友ともいうべき音楽、悩ましいですが、つぶやき広場の「音楽」のところにも書いた
RADWIMPSの『螢』ですかね。
この曲はだいぶ前の曲なんですけど、歌詞が好きで今でもたまに思い出して口ずさんでしまいます。
スタッフ吉野 (木曜日, 07 11月 2024 16:53)
聞きました!色んなジャンルの曲があるけど、違和感なく聴けるのはでぃえごさんがテーマを持って選んでいるからかな~なんて考えていたら最後の曲になっていました。
個人的には、Def Techが世代でよく聴いていて懐かしい気分になりました!!海が想像できる感じが地元を思い出すんです~
人生の友と言える音楽なんだろう…と真剣に考え、絞れずにいます(笑)
その中でも、MONGOL800「夢叶う」、「琉球愛歌」は歌詞も印象的で好きな曲です。